KPI道場 貸借対照表からだせる指標6つ。わかりやすい例で紹介

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貸借対照表から計算できる指標6つを紹介します。

カテゴリ指標計算式
短期安全性流動比率流動資産/流動負債 × 100
短期安全性当座比率当座資産/流動負債 × 100
長期安全性固定比率固定資産/自己資本 × 100
長期安全性固定長期適合率固定資産 / (固定負債 + 自己資本) x 100
財務体質自己資本比率純資産/総資本 × 100
財務体質負債比率負債 / 自己資本 x 100

この記事では指標を使って分析する人をターゲットにしています。
分析するときに大切なのは細かい定義の違いではありません。

指標を見たときに状況をイメージできるかどうかです。

身近な例で例えることでイメージしやすくしていますのでお読みください。

流動比率

流動比率は2,3年といった短期の安全性を知ることができます。

  • 低い値:危険。100%以下は要注意
  • 高い値:安全。120%から200%が標準的とされる

流動資産と流動負債という1年以内に現金化可能な値を使った指標です。
安全かどうかは手持ちの資金がなくならないかどうかを基準にしてます。

流動比率の求め方

流動比率は次の計算式で求められます。

流動比率 = 流動資産/流動負債 × 100

流動比率のわかりやすいイメージ

近所の洋服店をイメージしてください。
閉店のために洋服を原価処分の大セールしています。
セールが終わった後いくらお金が残るかを考えます。

お金が残るか残らないかが100%のラインです。

流動比率

  • 0円の時    :100%
  • お金が余った :100%より上
  • お金がたりない:100%未満
集めるお金払うお金
現金や銀行に預けてあるお金
(現金,預金)
借金
(短期借入金)
店舗の中のものをすべて原価で処分
(棚卸資産)
まだ支払っていない服のお金
(買掛)
クレジットカードで売ってまだ受け取っていない料金
(売掛)

閉店セール後お金が残らなかったら、
「お店のオーナーは今後どうするのだろう。お金はどうやって工面するのだろう」
と心配になると思います。

その状態が流動比率が100%を下まわっている状態です。

流動比率についてもう1歩深くこちらの記事で解説しています。
流動比率の適正値を考える時に役に立つ内容です。
分析するために深く知りたい方はお読みください。

当座比率

当座比率は流動比率よりもより資金化しやすい資産に特化した指標です。
2,3年の短期の安全性を知ることができます。

商売の種である棚卸資産を売る事態になったら、商売はその時点でおしまいです。
当座資産の方が流動比率より現実の感覚にあっているといえるでしょう。

当座比率の求め方

当座比率は当座資産を使って計算します。
当座資産は流動資産から棚卸資産とその他流動資産を引いた値です。

具体的には現金や預金、受取手形、売掛金です。
棚卸在庫と流動資産(未収入金、短期貸付金など)は含みません。

当座比率 = 当座資産/流動負債 × 100

当座比率のわかりやすいイメージ

またまた閉店のために洋服を原価処分しているお店です。

閉店しようと決めた時点で、借金を全部払えれば当座比率は100%を超えています。

集めるお金払うお金
現金や銀行に預けてあるお金
(現金,預金)
借金
(短期借入金)
店舗の中のものをすべて原価で処分
(棚卸資産)
まだ支払っていない服のお金
(買掛)
クレジットカードで売ってまだ受け取っていない料金
(売掛)

当座比率が100%を超えていれば店主は気が楽ですね。
「洋服が売れなかったら借金の取り立てにあうんじゃないか?」
とおびえなくてすみます。

他の例ですと大洪水で店の服が全部ダメになった時、すぐに借金に苦しまなくてすむのが当座比率が100%を超えている状態です。

固定比率

固定費率は長期の安全性を見る指標です。
高ければ安全性が低く、低ければ安全性が高いです。

100%であれば固定資産を全部自己資本でまかなっている状態です。

固定比率の求め方

固定比率 = 固定資産 / 自己資本 x 100

固定比率のわかりやすいイメージ

固定費率のイメージはFXのレバレッジです。
数字が大きいと利益が多くなりますが、逆に大きく損する可能性もでます。

FXのレバレッジだと逆にわからない人はマイホーム購入を考えてください。

ローンを組まないでためたお金で買えば、固定比率100%ぐらいです。
とても堅実なのがわかると思います。

ただ買った時にはすでに老人になっていて、買っても意味ないですよね?

子供が小さいうちにマイホームをほしい。
ということで半分のお金をためてから買ったとします。
その時の固定比率は200%ぐらいになります。

このように安全性、リスク、メリットが絡み合うのが固定費率です。

固定費率は低いほうが安心です。
ですがリスクをとらないで利益を取り逃しているとも考えられます。

必ずしも低いほうがいいとは言えません。

固定長期適合率

固定長期適合率は固定費率と同じく長期の安全性の指標です。
100%以上の場合は要注意です。

固定長期適合率の求め方

自己資本に固定負債を追加して考えます。

固定長期適合率 = 固定資産 / (自己資本 + 固定負債) x 100

固定比率のわかりやすいイメージ

固定長期適合率は長期安全性により特化した指標となっています。

先程のマイホームを買う例で考えます。
銀行からの住宅ローンで購入できるのであれば、固定長期適合率は100%以下です。
住宅ローンは何十年という長い期間の返済なので、固定負債となります。

では固定長期適合率が100%を超えるというのはどういった状況でしょうか?

住宅ローンだけでは足りずにかつ消費者金融からもお金を借りて買う状態です。
「いくら買うメリットがあるといっても危ないのでは?」
という感覚が固定長期適合率が100%を超えている状態です。

自己資本比率

自己資本比率は財務体質を見る指標と言われています。
全体の資産のうち自分の資産が何%を占めているかの数字です。

自己資本比率が高いほど安定しており、低いと不安定です。

50%以上であればいい状態と言われています。

自己資本比率の求め方

総資本は負債 + 純資産です。
もしくは資産(流動資産 + 固定資産)です。

自己資本比率 = 純資産/総資本 × 100

自己資本比率のわかりやすいイメージ

1,000万円の家を担保に1,000万円の融資を受けるとします。
自己資本比率:50%

実際は元の価値の5割から8割の融資なので、8割借りた仮定すると
自己資本比率:56%

自己資本比率が100%ないとお金が払えなくなった時に、自己破産や破滅するイメージを持つ方もいると思いますが、実際には家を失うだけです。

自己資本比率が50%超えると安全性が高いと言われるのはそのためです。

負債比率

負債比率は自己資本と他人資本の比率を出しています。

低いほど安全性が高く100%以下であれば安全性が高いと言われています。

負債比率の求め方

負債比率 = 負債 / 自己資本 x 100

負債比率のわかりやすいイメージ

負債比率は資本比率の値と逆の関係をもちます。
ですので、自己資本比率とイメージは同じです。

では負債比率はいったい何のためにあるのでしょうか?

負債比率以外の4つの指標は100%の基準に意味を持ちます。
100%をさかいに安全かリスクが高いかという考えになっています。

負債比率は100%は自己資本と同額の負債なので100%をラインに安全か危険かを判断しやすいです。

例えば1,000万円の土地を元に1,000万円借りたとします。
負債比率100%より上の場合は借りたお金を豪遊して全部使い切ってしまったら破滅です。
というのも負債比率100%より上は今回借りた1,000万円以外にも借金があることを意味するからです。

負債比率が100%より下であれば、まだ助かる道は残っています。

まとめ

6つの指標についての計算式と指標のイメージを紹介しました。

指標のイメージをまとめると次のようになります。

指標100%より上100%より下
流動比率閉店セール後手持ちのお金が残る商品を全部原価処分してもお金がたりない
当座比率閉店の決断時点で手持ちのお金が残ることがわかっている。商品を売らないとお金がたりるかわからない
固定比率借金しないで家を買う借金して家を買う
固定長期比率住宅ローン以内で家を買う住宅ローンで足りなく消費者金融も使う
自己資本比率現金払いしかしない人普通の人。
クレジットで物を買ったり、ローンがある人。
負債比率借りたお金を使い切ったら破滅借りたお金を散財しても破滅しない

上のイメージはわかりやすさを優先したので正確性にかけるところがあります。
ですが分析で使う時にはイメージをもって数字を見れるほうが役にたちます。

自分なりの例やイメージをもって分析にお役立てください。

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貸借対照表から出せる指標6つをわかりやすい例で紹介

もう一歩分析のために深く知りたい方へ
▶ 短期安全性:流動比率と当座比率
▶ 長期安全性:固定比率と固定長期適合率
▶ 財務安定性:自己資本比率と負債比率

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